認知症ケア美容HAUORIとは
ケア美容は年齢や男女関係なくどなたでも受けていただけますが、HAUORIでは認知症の方に施術を行う事をメインとしております。
なぜ認知症の方を対象にしているのか。
それは近年高齢化が進み認知症の割合も年々増えてきていることが大きいからです。
そもそも認知症とは歴史の中で『認知症は病気』『何もわからなくなり何もできなくなった人』という考えが長い間あり
清潔と安全を重視して入浴・排泄・食事を介助するだけが認知症の方たちに必要なケア
とされてきたり
本人には何もわからないから、その方の安全を守るためには(手を縛ったりなど)何をしてもいいと
人間らしさや大切さを無視する
考え方が主だったのです。
しかし近年認知症を患うご本人様が自ら心の内を語り始め、本人様も困難を抱え苦しんでいる事に多くの人が気づき
『認知症は病気ではなく認知症の人であり個性なんだ』『認知症になると何もわからなくなるという考えではなく、自分のことを上手く表現できないだけなんだ』
という認識が広まってきました。
上記でお話した事のような考え方や関わり方で認知症の方に接していると、認知症の症状の進行が早く重度化し、介助する方の負担が増すという悪循環になっていました。
そこでパーソン・センタード・ケアという考え方が生まれ全世界に広まったのです。
パーソン・センタード・ケアとは
認知症があってもその人を『一人の人』として尊重し、その人の立場に立って関わる認知症ケア
の事です。
と言うことは(医療的・身体的に不可能な事は除き)認知症になっても自分の意思を主張し、やりたいことをやるべきだと私は考えたのです。
コーヒーが好きな人は毎日コーヒーを飲む、音楽が好きな人は毎日音楽を聴く...
では美容が好きな人は?
私達だって趣味や大好きなことを行っていると明日への活力になったり、(コンサートやイベントが決まっていると)その日の為に毎日頑張ろうと思うはず。
それは高齢になっても同じなんです!
コーヒーや音楽は簡単に手に入るけど、いざ美容をしようとすると1から美容品の準備をしなければいけませんよね?それって時間もお金もかかってしまいます...
私達ケアビューティストが全て美容品の準備を行い施術致しますので、お客様は用意することなく美容を楽しんでいただけます。
HAUORIではただ美容を提供するわけではありません。屋号にもある通り認知症ケア美容として、ユマニチュードを活用しお客様と触れ合っていきます。
ユマニチュードとはフランスの専門家が開発したもので『あなたのことを大切に思っていますと愛を伝え絆を育む』ための技法です「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱を使い、言葉を使うコミュニケーション・言葉を使わないコミュニケーションをお互いに話し合う事によって、ケアをする人とケアを受ける人とが良い関係を築くことを目的としています。
(例)
①見る
たとえば同じ目の高さで見ることで「平等な存在であること」、近くから見ることで「親しい関係であること」、正面から見ることで「相手に対して正直であること」を相手に伝えています。
②話す
低めの声は「安定した関係」を、大きすぎない声は「穏やかな状況」を、前向きな言葉を選ぶことで「心地よい状態」を実現することができます。
③触れる
広い面積で触れる」、「つかまない」、「ゆっくりと手を動かす」ことなどによって優しさを伝えることができます。
④立つ
立つことは「人間らしさ」の表出のひとつでもあります立つことによって体のさまざまな生理機能が十分に働くようにできています。
これらの考え方を元にお客様に触れ、コミュニケーションを取り癒やしの時間と心の安らぎを与えていきます。
ケアビューティストは美容を通してオシャレになることが目的ではなく、美容を通してお客様の心のケアを行う専門家です。